とうかこうかん
等価交換は現実世界では成り立たない。
正確には成り立たせても意味がない、が正しい。
ハガレンの読者諸君には不満を持つ方もいるだろうと思う。
物語にあっては、等価交換が厳守されていた。あの法則によってあの物語は成り立っていたといっても過言ではないと。
ここで、皆さんに質問である。
人間にとっての価値を三段階A、B、Cにわけるとする。そして、あなたは価値Aの宝物を持っている。そして、アルフレッド君にこの植木鉢と交換してくれないか?と頼まれた。その植木鉢もなかなかの品ではあるが価値はBである。
さて、交換するでしょうか?
答えは、わからないです。
なぜか、物に対する価値基準は絶対ではないから。
どう考えても、価値Aのものと価値Bのものでは交換すれば割に合わない。
しかし、アルフレッド君は名家の一人息子でものすごいお金持ち将来有望、ここで一つ貸しを作っておけば後で帰ってくるものはお宝程度ではないかもしれない。もしかしたら、逆に彼には借りがあってこのくらいの無茶な要求はのまなければいけないくらいの関係なのかもしれない。
どちらの場合も、物品とは離れた位置に考えなくてはいけない要素が存在する。そしてそれを考慮したとしても、残念ながら等価ではないでしょう。本当に等価ならば交換する必要がそもそもないのですから。
そろそろ賢明な読者諸君はお気づきでしょうが、つまりこれは問題が良くない。
価値A、価値Bと勝手につけてしまったが、それがそもそも人によって違うのだから等価にはならない。なった時には交換する必要がないという現実。
つまり結論としては、等価交換はありえないのです。
どちらかがより利益を得、どちらかは損をする。(両者にとって、それぞれの価値が自分のものより大きい時にだけ両者が得をします。これも等価なわけではないです。)
つまり、何か行動を起こすときは、必ず自分にとって(つまりここが最重要)価値の大きいほうをつかみ取らなくてはいけないということ。
そのように常日頃から行動しなくてはいけないということです。
ふう、久々に頑張ってカッコつけた読書感想文を書いた気がします。
今回私が言いたかったのは、「ロマンス小説の七日間 三浦しをん著」がしっかりと面白かった、という話です。この本は集中のあまり一時的に僕の視力を奪いましたが。