前言撤回

タナカがおとどけする、ゆるふわ系徒然ブログ

ついとう

ついに読者が!
今までさんざん読者がいない読者がいないと声高に叫んできて(そんな記憶はないが一応)ついに読んでいただけました。
別段読んでほしくて書き始めたわけではないですが、まあさすがに自分で全部完結というのも寂しいので、ありがたい限りです。
最終的には10人くらい読んでくれたらと思わなくもないですね。
(違うブラウザからアクセスしてただけで読者は実はまだゼロという可能性も高いと思っている)

それはさておき(もしいたら、さておかれた読者の方申し訳ありません)今日は、極めて残念なことが起こった、起こってしまったので例によって例のごとくつらつら綴っていきます。

簡潔に言えば、いや、簡潔に言うことは亡くなった彼にたいして失礼に当たるので順を追って述べていきたい。

出会いは3年前、当時就職が無事に終わり浮かれていた頃だった。

なかなか良いところに就職できたので、趣味である音楽のためにちょっと投資しようかなと思い、家電量販店に向かった。

ヘッドフォンをお探しですか?
彼はそう問いかけた。

僕は答えた。
冷やかしではないですよ。

どんな方向ですか?

ロックとか、ポップスとかですかね。低音重視で探してるんですよ。

やっぱり。そうだと思ったんですよ。今してらっしゃるヘッドフォン、低音が特にエイジングされてます。

さすがですね、分かるんですか?

プロですから。


彼とはここからの付き合いになった。

今から思えば、短い間ではあったが、彼とはいろんなところへでかけた。音楽の趣味がドンピシャで、彼の思う音は僕の耳によく響いた。

時々思い出す。彼と一緒に星をみながら聞いたあの曲。感動がギュッと凝縮されて耳に流れ込む。

流れる星々を眺めながら、音の動きを観察する。

彼はそんな私と共にいて、私はそんな彼と天の川を眺めていた。

彼とはその後も何度も出掛けたが、徐々にやつれていった。大丈夫か?と投げ掛けたい気持ちはたぶんにあった。それでも、私はそうすることをやめた。彼は、どんな中にあっても最後まで生き抜いてくれるに違いないと信じていたからだ。

一昨日、彼と出掛けた最後の日。

出掛け始めは元気そうにしていた。ところが溜まっていたのかトイレに駆け込んだときに、派手に転んでしまった。
そのときの打ち所がよくなかったらしい。
彼は呂律がうまく回らなくなり始め、妙な挙動を示し始めた。
いきなりシャウトしはじめたり、妙な裏声で右耳にだけ語りかけたり。

僕は悟った。
寿命だと。

そろそろ出会って2年である。
僕は接し方が穏やかな方では決してない。

今まで付き合ってくれた彼にありがとうと言いたい。


あ、もちろんヘッドホンの話ですよ?